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麻薬及び向精神薬取締法違反の罪に問われた元俳優・押尾学被告(31)に、東京地裁は2日、懲役1年6月、執行猶予5年(求刑懲役1年6月)の有罪判決を言い渡した。執行猶予としては最長で、同罪の初犯では異例の厳しい判決となった。一方、警視庁捜査1課は一緒にMDMAを服用し亡くなった飲食店従業員・田中香織さん(享年30歳)についての捜査を続けており、今週中に同被告が再逮捕される可能性も。田中さんの遺族はこの日、改めて再逮捕を望んだ。どちらにせよ押尾被告の芸能界復帰は絶望的だ。
香織さんの母親は、重く心に響く言葉に涙が止まらなかった。「裁判官の『不自然で信用し難い』という言葉が大きい。押尾さんの言っていることがどこまで本当か、裁判官もそう見ておられることが大きかった」。目から大粒の涙があふれ出た。
執行猶予最長の5年―。それ以上に遺族は裁判官のひと言に救われた。「娘の代わりに、じゃないですけど、公の場でそう言ってくれてうれしかった」。23日の初公判は上京し、父親が傍聴した。「来たらすぐいる?」という不可解なメールの説明を「僕自身のこと」と述べた押尾被告にあきれ返った。この日、遺族は上京せず、香織さんが着物姿でほほ笑む遺影と共に、自宅で経緯を見守り「娘には裁判官の言葉を伝えたい」と話した。
今回の公判は薬物の使用のみを裁くものだった。保護責任者遺棄などの容疑に関しては、いまだ立件されていない。警察からは「捜査中」という報告は受けているが、進展は見えず「不安はあります」と本音を漏らした。民事訴訟の可能性については「そこまでの余裕はない」と否定する。「刑事裁判(保護責任者遺棄など)がどうなるか。せめてスタート台には載せてほしい」と切実に訴えた。
香織さんが亡くなって2日でちょうど3か月。いまだ押尾被告から遺族へ謝罪などの連絡はない。「人の死をどう思っているのか。本当のことを、刑事さんに話してほしい。娘は言葉一つ、発することができないんですから」。母の願いは真相究明だけだ。
(2009年11月3日06時02分 スポーツ報知)
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