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◆第41回日本選手権・SG最終日(3日・伊勢崎オート) 決勝戦は最終日の3日、第12R(10周回=5100メートル)で争われ、3周回3コーナーで先頭に立った木村武之(32)=浜松・26期=がそのまま押し切って伊勢崎オート優勝。賞金2300万円を獲得した。木村は「日本選手権」初制覇で、9月川口の「オートレースグランプリ」に続いてSG連覇。2着には田中茂が入り、一番人気で最多150Vのかかった高橋貢は3着、SG全冠制覇を狙った永井大介は7着に敗れた。
トップスタートは、またしても有吉だった。最速スターターの“お約束”でレースは幕を開けたが、圧倒的1番人気に推された高橋貢が、すぐさま1周回3コーナーでトップポジションを難なく奪取する。「ミツグで決まりだ…」。1万3000人を超える大観衆は、地元の大スターが先頭に踊り出た時点で、Vを確信したに違いない。
ところが、絶対王者の背後には、究極に仕上がったクロム号を操る木村がいた。「とにかく付いていけば、チャンスはある」。
好機は、予想以上に早く到来した。3周回3コーナー。一気に高橋のインをえぐった。あとは機力に任せて、後続を引き離した。田中茂、高橋をぶっち切って、9月のオートレースGPに続く、SG連覇を達成した。
「エンジンが仕上がっていたから…」。木村は、クールに振り返ったが、叩きのめされたライバルたちは、逆に熱い口調で、新王者をたたえた。2着の田中は、「いやあ、今日のタケシは10メートル後ろのハンデでも勝っていたよ」と語り、7着に沈んだ永井は、「まるで去年のオレを見ているみたいだね」。昨年のMVP男も木村の怪物パフォーマンスには、ただ脱帽するしかなかった。
遠い沖縄の地で、恩師が万感の思いでテレビ観戦していた。加藤元所長。養成所時代の師匠がうれしそうに語る。「いいレースでしたね。立派になりました。私は常々、選手権を勝ってこそ一流だと思っているのです。タケシは本物です」。
SG初制覇の勝利インタビューでは、思わず涙がこぼれたが、恩師から「グランプリを勝ったぐらいで、メソメソしおって。次の選手権に勝ったら、認めるよ」としったされた。
激励に応えて、公約通り、選手権タイトルを手に入れた。だから、もう泣かない。新王者が笑顔で勝利報告にやって来ることを、恩師は静かに、楽しみに待ちわびている。
◆木村 武之(きむら・たけし)1977年8月6日、千葉県鎌ヶ谷市出身。32歳。1999年4月登録の26期生。同期には田中茂、篠原睦、久門徹(いずれも飯塚)、松尾啓史(山陽)などがいる。趣味はサーフィン。通算成績は1384戦446勝。2着261回、3着182回、着外495回。SGタイトルは09年「オートレースGP」(川口)。通算優勝45回。父は元選手の光方さん(13期)。家族構成は妻と一女。168センチ、50キロ。血液型O。
(2009年11月4日06時01分 スポーツ報知)
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