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民主党の試算もひどいが、国会の討論もひどい! この問題をめぐる討議を聞いていて、この国の政治家は一体何を考えてるんだと、怒り心頭に発しています。古手の自民党議員は委員会で、こう声を張り上げました。
「年金未納者は、わずか300万人に過ぎない。この300万人のために、1億人が加入する制度を変えようというのか!」
年金掛け金を払うのは20歳以上の国民に課せられた義務ですから、それを払わない「不届き者」のために、真面目に払っている加入者が犠牲になるべきではないというのは正論に聞こえます。
でもね、年金問題の本質はそこにはありません。なぜ多くの若者が年金掛け金を払わないかというと、払っても将来、年金を受け取れないかもしれないという不安があるからです。
サラリーマンは強制的に給料から天引きされているので未納者になっていませんが、脱退できるのなら今すぐやめたい人はゴマンといるはずです。だって、少ない給料の1割近くを年金だけのために天引きされてるんですから、たまったもんじゃありません。
1961年に国民年金制度が始まったときの掛け金は、わずか月額100円でした。お年寄りの中には、掛け金総額に金利や物価変動を上乗せした額の10倍もの年金を受け取っている人がいます。その一方、年金資金はすさまじいスピードで枯渇し始めているんです。
主因は自公政権にあります。将来、約束通りの年金が払えなくなったとき、件(くだん)の議員は切腹しなくてはいけません。たぶんそれまで彼が生きてないのは悔しい限りです。
それにしても民主党の年金プランは相当にひどいです。だってあの試算は、「現在の年金システムが破綻せず、すでに20歳を超えている人の年金は約束通り支払える」ということを大前提にして、今の15歳以下の人が65歳になったときに最低保障年金を実施しましょうというプランなんです。
現在の制度が維持可能なら、そもそも制度を変える必要なんてありません。結局、年金は政権交代のツールに使われただけで、本気で国民のことなど考えていなかったということなんですね。
ホントに、与党も野党もいい加減にしろよ!と思います。こう考えると、5年前に「年金の真実」という本を書いた専門家の出番かもしれません。え? それは誰かって?
何を隠そう、私です。((株)大阪綜合研究所代表)
(2012年2月15日08時31分 スポーツ報知)
1956年4月11日、鳥取県・米子市生まれ。56歳。早大法学部卒。80年、読売テレビにアナウンサーとして入社。ニューヨーク駐在員、報道局解説委員長などを歴任し、2010年9月末で退社。現在はフリーキャスター、芦屋大学客員教授、自身が設立したシンクタンク「大阪綜合研究所」代表。家族は妻と2男1女。